臼歯部縁下カリエスに対して臨床歯冠長延長術を行い生物学的幅径を回復した症例
審美(セラミック)治療2020.11.04
主訴:左下の歯茎が痛い 腫れている
術前の口腔内写真において、黄色矢印部の歯肉には炎症が起き、歯茎が腫れている状態でした。レントゲンの赤印部には歯と被せ物の隙間が見られます、
歯茎の下まで虫歯になり、また不適合な補綴物(被せ物)が装着されていて、正常な歯肉の状態(生物学的幅径)を確保できていない状態でした。
不適合補綴物を除去し、再根管治療を行った後、生物学的幅径の確保のため臨床歯冠長延長術という手術を行っております。歯の周りに角化歯肉というブラッシング圧に耐えうる硬い歯茎の幅が少なかったため、歯肉弁根尖側移動術という術式を取っています。術後の清掃のし易さは予後に大きな影響を与えます。補綴物周囲の角化歯肉の幅を温存する術式を採ることで、周囲組織の長期安定を担保します。
歯茎の治癒を待ち、ファイバーポストを併用しレジン支台築造(土台作り)を行いました。
歯肉圧排し、支台歯の精密印象採得(新しい被せ物を作るための型取り)を行っております。
歯肉圧排を行うことで支台となる歯と歯茎の境目を明瞭にすることができます。
各支台歯の石膏模型です。歯と歯茎の境目が明瞭化された石膏模型は適合の良い補綴物の作製には欠かせません。
フルジルコニアクラウンにて最終の被せ物を作製しています。
ジルコニアの生体親和性の高さ(体に優しい素材)と審美性が高いことで近年歯科材料としてのシェアを伸ばしています。
歯茎の腫れや痛みでお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
治療費用
フルジルコニアクラウン 99000円/一歯
臨床歯冠長延長術 33000円
治療期間
約4ヶ月
広島市中区の歯科
ごこちデンタルクリニック