歯周病による骨欠損に対する歯周組織再生療法
歯周病治療2019.03.29
50代女性
中程度歯周病のため、歯を支えている歯槽骨(黄色丸印)は垂直的に吸収しています。
歯周ポケット(歯と歯茎の境目の溝の深さ)は8-10㎜を示しており、歯茎の腫脹と出血を認めました。
このまま放置すれば数年内に歯が抜けてしまうことが懸念され、歯周病の治療を行いました。
ブラッシング指導と歯石の除去を徹底的に行い、歯周組織再生療法を行うことのできる口腔内環境にします。
歯周初期治療(歯周基本治療)が再生療法を成功に導くうえで最も大事な事項になります。
局所麻酔下で歯肉を剥離し、徹底的に根面に付着している起炎因子、歯石を明視下で徹底除去しました。骨欠損内に再生材料を填入し縫合、固定をしました。
術後6ヵ月のレントゲンにおいて、歯槽骨吸収の改善を認めました。
術後12か月後のレントゲンです。
術前に見られた歯周ポケットは約3㎜に改善し、歯肉の腫れや出血も見られなくなりました。
歯周病はあまり痛みもなく進行していくこともあり、気づいた時には抜歯を余儀なくされてしまうこともあります。
定期的に歯科医院を受診し、歯周病のチェックと早期に治療を行うことで少しでも長く歯を残し、機能させる可能性を高めます。
万が一歯槽骨が吸収している状況にあっても、歯周組織再生療法を行うことで歯の延命を図ることが出来るかもしれません。
歯周病でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
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